広島の旅 その1 「小笹屋竹鶴」 [おでかけ]

すっかり遅くなりました;
うんと、9月のシルバーウィークの話です。お休みを頂いて、広島まで行ってきました。
新大阪から新幹線に乗るのですが、「のぞみ」で行けばいいものを、あえて1本早い「さくら」で。だって乗りたかったんだもん~~。福山で「こだま」に乗り換えて(今の「こだま」って、めちゃめちゃカッコイイね!「さくら」よりテンションあがってしまった・笑)東広島まで行きました。台風の中…さてさて、どんな珍道中やら;

まず、主たる目的の竹鶴酒造さん。初日は竹原のホテル「賀茂川荘」で呑切会&懇親会です。
本来は、その年のお酒が大丈夫か専門家を呼んで利いてもらうための呑切会ですが、昨今は蔵を開いての試飲会というかお披露目会であることが多いようです。が、竹鶴さんでは酒屋さんや飲食店を呼んで、お酒とお酒がつなぐ輪の未来を考えようという、それはそれは真剣な(?)会。

会議用テーブルに座って聞くは、竹鶴代表取締役からのご挨拶。
続いて竹鶴専務からのご挨拶&お話。そして石川杜氏からのご挨拶&お話。
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専務さんのお話は「清酒中の有機酸について」。昔、生物だか化学だかで習った(らしい)酸の話から始まりましたが、チンプンカンプン(笑)。でも何故竹鶴のお酒は酸度が高いのか?というお話は、とても興味をそそられました。ま、結局のところ、あんまり意味はわからないんですけど(汗)。
杜氏さんのお話は、22BYの造りのお話と、文献から考えるに「生もと造り」が確立した時代とその背景についてのお話。文献というのは、正しい歴史が書かれていないことも多いので、それが正確かどうかはわからないところもありますが、石川杜氏ならではの解釈が面白く、歴史的なことも踏まえて楽しく聞かせていただきました。

お勉強が終わると、待ちに待った利き酒です!
「やったー!」と思うのもつかの間、50点を超える日本酒のリストを手渡され、それぞれに評点と寸評を書いていくのです。米違い、精米違い、加水無加水、年度違い、タンク違い…それぞれの年の傾向や、熟成具合、特徴などなど、いろいろわかることが多くて、大変勉強になりますが、なにしろ「竹鶴」ですから舌が追いつきません;
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それでも、ちゃんと(?)のど越しまでチェックしてまわり、最初の方で利いたものの印象が変わってないか、再度確認して「うん、大丈夫!」とレポートを提出しました。

とってもハードな呑切会の後は懇親会です。呑切では、すべて常温で利いていました(当たり前;)が、その全てのお酒を蔵人さんたちが燗してくれます。っていうか、常温ですら出てこないです。ぜーんぶ、ずーっと燗。なんとも素敵な時間です。そして、もちろん美味しいお食事。
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広島ですからね~牡蠣は外せません!残念ながらアレルギーがあるので私は食べられませんが;
とにかく、美味しいお酒で十分満足してるところに、豪勢な料理でとても食べ切れず、同じテーブル方たちに、ほとんどを食べてもらったのでした。

満腹になって、お部屋でちょっと休憩。お部屋は、「燗の美穂」のお二人とご一緒させてもらいました。
温泉でゆっくり温まって、お腹の中も燗してからの、2次会です。なんと囲炉裏のある離れにて。ここでも蔵人さんたちの燗。なんて贅沢。
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奥の正面で爆笑してますわw
杜氏さんや社長さんと、がっつり話込み、しっかり親交を深めさせて頂きました。いやー、杜氏さん楽しい人です。妙に面白い。興味深い方でした。もっとゆっくり話してみたいです。
ご一緒した登酒店さんと、「よばれや」の牧園さんとも普段できないようなお話も色々できて楽しかったのですが、この呑切に集まったいろんな地域の酒屋さんや飲食店さんとの交流が、とても楽しく、また勉強させてもらうことがたくさんあって、実に収穫の多い2次会でした。そりゃあ、3時まで飲んでたら、いっぱい話せるだろうって話なんですけどね(爆)。
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よぅ飲みました♪竹鶴の燗サイコーです!

さて翌日…ちゃーんと起きて朝風呂へ。(こんなときだけ、ちゃんと早起きできるんだよね・笑)。美味しい朝ごはんも頂いて、いざ蔵見学。町並保存地区にある竹鶴酒造は、まるで江戸時代にタイムスリップしたみたいです。
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石川杜氏直々の説明で、蔵を見学させていただきます。
酒母室にて生もと造りの解説。熱のこもった説明に、みんな真剣に聞き入ってましたが、まじめな顔で「酒造り=エロス論」を始められるので、ちょっと笑ってしまいました。
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21BYから生もと造りに使用されている木桶。
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家紋が入ったタンクナンバーが、めちゃめちゃかっこいいです。

昔はお酒の劣化を防ぐ為に、防腐剤が入っているお酒も多かったらしいのですが、竹鶴酒造さんでは防腐剤を入れずに貯蔵・販売をすることを信条としていたので、昭和初期から貯蔵庫の冷蔵設備に力を入れてらしたとか、仕込み水用の井戸を掘るのに、大変だったお話とか、某漫画家さんのお話だとか、色々楽しいお話を伺って、今度は宿禰雄町の田圃に移動です。
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結構な高台で、とても気持ちのいいところです。前日の台風で倒れてるんじゃないかとずいぶん心配されてましたが、元気にすくすく育ってるようで、安心しました。 田圃の見学中に思いっきり田圃の中にコケタ方がいらっしゃいましたが、大丈夫だったかなー。

昼食は有名(らしい)なお好み焼き屋「御幸」さんに連れて行ってもらい 、酒粕入り「純米吟醸 たけはら焼」を食す。・・・ほのかに酒粕の風味がするかな?(笑)しかし、中にいれる麺を、中華蕎麦がいいかうどんがいいか聞かれてビックリでした。後から広島の方に尋ねたところ「普通だ」とのお答え。うーん、奥が深い。美味しく頂きました♪

ずっと着物でいたこともあり、いろんな方に声をかけていただき、交友関係が広まるキッカケになったのは嬉しい誤算でした。2次会はお風呂上りだろうし旅館の浴衣も味気ないなぁと思って、自前の浴衣を着てたのは、ずいぶんと社長のお気に召したようで(笑)、「お酒も着物も同じ日本の文化ですから、しっかり継承して盛り上げていきましょう!」と二人で大盛り上がり。 とても喜んでいただけて和服美人(?)冥利につきます。
どんな会なのか、ドキドキしながらの参加でしたが、本当にたくさんのことを学ばせていただきました。蔵のスタッフの方々の実に温かいもてなしに感謝し、この経験をうまくお店で還元できるよう頑張っていきたいものです。
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そして旅は、まだまだ続きます。
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